夢はアフリカの野生動物レンジャー

プロフィール

中村夢奈さん

埼玉県出身 日本獣医畜産大(現日本獣医生命科学大)卒業
      山形大学大学院理工学研究科修了
      NPO「やまがたヤマネ研究会」代表
        https://yamagata-yamane.jimdofree.com/
 山形新聞での活動紹介記事
     https://www.yamagata-np.jp/feature/seitaikei_crisis/kj_2023033100764.php
 2021年度荘内銀行ふるさと創造基金地域貢献大賞をはじめとして数々の賞を受賞
 環境省希少野生動植物種保存推進員、山形県レッドリスト等掲載種選定委員会委員、山形県文化財保護審議会委員なども務めている
 前職 山形大学地域共創STEAM教育推進センターコーディネーター
    https://www.yamagata-u.ac.jp/jp/hitotohito/connect/20230228/

 

 


 

メールインタビューP1

Q1 中学生時代はどんな生徒で理科が好きでしたか?どんな職業をかんがえていましたか。

・中学時代は部活のソフトボール中心で、勉強量は多いとは決して言えませんでした。3年生の県大会を終えてメンバー全員で大号泣してすっきりした後に、ようやく受験に舵を切りました。将来の職業については、小さいころから生き物を捕まえては飼育してを繰り返す生き物に囲まれる生活をしていたからか、小学高学年くらいからアフリカの野生動物のレンジャーか古生物の考古学者になりたい(他には消防士もありました)と思っていたので、理系に進むことは決めていました。授業でももちろん理科(生物関係は特に)が好きでしたが、英語や国語の方が実は得意でした。

Q2 高校での文理選択時でどう判断しましたか?その理由は?

・私の場合、高校に入る段階で理系クラスを選択していましたので、文理選択は中学校時代(受験期)に終えていました。当時、獣医学や畜産を学べる大学に進学したいと考えていたので、理系クラスに入ってしまえば早いかな、と思い受験しました。私の通っていた高校のクラスは3年間同じクラスで、かつ、医歯薬獣医関連大学を専属に目指すためのクラスでした。それもあってか、理科でも得意分野が全く違うクラスメートだらけで、互いに助け合いながらテストを受けていました。物理のクラス平均が40点を切った時があり、先生にクラス単位でガッツリ叱られた後に、物理が得意な子を捕まえてみんなで勉強し、平均点を70点にあげてクラス全員で喜んだこと覚えています。

メールインタビューP2

Q3 現在の職場での楽しいところや面白い点などのやりがいを教えてください。

・現在は大学院時代に設立した、野生動物の調査研究と環境教育を行うNPOの代表を務めています。野生動物たちへの思いを込めて、「地域の野生動物の情報を地域へ」というのをミッションに運営しています。何といっても、醍醐味はさまざまな野生動物との出会いです(多くが傷病獣や死体ですが…)。図鑑にも載っていない生態や形態を真っ先に見ることができ、その知見から自身も専門ではなかった分野の学問や技術を習得できるとともに、知見を活用して環境教育や法整備を考えていくことにやりがいを感じます。そして、動物よりもヒトとの関わりの方が多いのも私たちの仕事の特徴でもあります。官民学だけではなく地域のお年寄りから小さな子供たちと関わることで、多様な考えを学ばせてもらえます。1人1人・一匹一匹との付き合いが未来の自然や野生動物のためになる…と思える仕事だと思っています。

Q4 中学生へのメッセージをお願いいたします。

・幼いころに目指していた野生動物のレンジャーのような仕事についているものの、まだまだ夢の途中でもあります(アフリカのレンジャーも、考古学者の夢もまだ叶えていません。)ただ、野生動物のことが好きで知りたくて、関わりたい世界や人に飛び込んできたら、今の仕事になっていた…というだけです。大学の卒業式に先生から「人生の選択に迷ったら、難しい方を選んでみなさい。失敗しても簡単なほうはクリアできるし、失敗した経験も身につく。」と言われたことがあります。つい楽なほうを選んでしまいがちですが、少し難しいことにもチャレンジすることで自分の得意不得意を発見でき、「好き」を増やすことができると思います。そして、その「好き」な世界に飛び込めば、「好き」を共有できる先輩や先生、仲間たちとの出会いによって、自分の思いもしなかった夢や目標を新たに持つことができるかもしれません。

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