山形の稲作に貢献したい

プロフィール

佐々木由佳さん

宮城県出身 山形大学大学院農学研究科修了、
      岩手大学大学院連合農学研究科修了
                   山形大学学術研究院 准教授(農学部)
水田での施肥管理や水管理が水稲の生育に与える影響、水田への有機物施用が土壌肥沃度に与える影響、水田土壌の肥沃度の空間変動に関する研究など。
令和4年度ソロプチミスト日本財団女性研究者賞受賞
 https://www.soro-jpf.net/project/assist_list/index.html

 

 


 

メールインタビューP1

Q1 中学生時代はどんな生徒で理科が好きでしたか?どんな職業をかんがえていましたか。

・理科は好きな科目でした。生物や化学の実験がとくに好きでした。部活は、私たちが入学した年に新設された科学部に入部し、生物の観察や化学実験をいろいろと経験しました。
職業については具体的に考えているものはなく、進路希望調査で、なりたい職業を書く欄を埋められずに悩んだ記憶があります。子供のころから本を読むのが好きだったので、本に囲まれた環境でできる仕事があったらいいなと漠然と考えていました。

Q2 高校での文理選択時でどう判断しましたか?その理由は?

・理科や数学の科目が好きで、社会の科目が好きではなかったので、迷わず理系を選びました。化学と数学は得意ではなかったのですが、わからないことがわかるようになるという過程が楽しかったです。高校でも理科(化学、生物、物理)の実験の授業が好きでした。また、家庭科の先生が調理実習の時間に調理実験をたくさん経験させてくれて、楽しかった思い出があります。

メールインタビューP2

Q3 現在の職場での楽しいところや面白い点などのやりがいを教えてください。

・農業者の役に立つ研究がしたいと思って研究を続けてきましたので、人の役に立てたと思える機会が仕事のやりがいとなっています。山形県には、日本(世界)の中でもトップクラスといえる知識や技術を持って米作りをしている農業者がたくさんいます。私が勉強したり大学生に教えたりしているような知識よりももっと広く深い知識を持ち、栽培するイネの姿、水田の環境、肥料や農薬をまいた時のイネの反応をよく観察し、米づくりの技術に活かしている方々です。若いころはそのような方たちと対等に話ができない自分に悔しく思うことがありました。しかし、年齢を重ねて私の知識と経験が増えるにつれて、役に立てたかもしれないと思える機会が増えるようになりました。

Q4 中学生へのメッセージをお願いいたします。

・私は、中学生でも高校生でも大学生になっても、なりたい職業を決められませんでした。それでも、子供のころから好きだった理科の実験と本に囲まれる職業につくことができました。選択を迫られるたびに、自分が好きだと思う方を選んできた結果が今につながっています。今、好きなことがある人はそれに全力で取り組んだらいいと思います。もし、何をしたいのかわからなければ、興味のあることや気になることに何でも挑戦して、経験してみるのが良いと思います。好きか嫌いか、得意か不得意かは、経験して初めてわかることが多いと思うからです。