起業にチャレンジ!きっかけは、「子ども」と「仲間」

プロフィール

海谷 美樹 さん

AISOHO企業組合
専務理事

 昭和47年生まれ、山形市出身。第一子誕生後に子育てサークルを立ち上げ、母親同士の交流を通して子育て支援活動を始める。その後SOHOを支援する仲間とAISOHO企業組合を設立。印刷物やWEBの制作、動画撮影などに従事。義父、夫、子ども2人(大学生、高校生)の5人家族。

「ママ友募集」から子育てサークルへ

 独身時代は営業職に就き、忙しい毎日を送っていました。結婚したら出産し、パートをして…と、そんな将来を思い描いていました。この時は、まさか自分が起業することになるとは、想像すらしていませんでした。
 その後、結婚を機に退職。23歳で長女を出産しました。でも、周囲に子育て中の知人が1人もおらず、思い切って育児情報誌で「ママ友募集」をしてみました。
 すると、近隣市町から20人も返事が来たんです。それが自然と子育てサークルになり、週に1度の情報交換や、季節ごとの行事を楽しむ毎日に変わりました。

ご縁がつながり、仲間と起業

 ご縁って不思議なもので、どんどんつながるんですよね。その後、子育て支援をしているNPOに入り、母親の就労支援として「SOHO※支援事業」を担当することに。それがきっかけでSOHOを行う仲間のグループが生まれ、現在のAISOHO企業組合へとつながりました。私1人では躊躇することも、頼もしい仲間と一緒だからできたのかもしれません。
 はじめは「ホームページを作る人は宇宙人だ!」と思っていましたが、続けていくうちに、なんとかできるようになるものですね。今は、する前から「できない」と決め付けてしまうのはもったいないと心から思えます。私自身、今、仕事にしていることの大半は、子どもが生まれてから習得したのですから。

SOHOのメリット

 SOHOは、一言で言えば「自営の在宅ワーカー」です。SOHOの最大のメリットは、自分で仕事の量や時間の調整ができることではないでしょうか。子どもの行事にも参加できますし、子どもの体調が悪い時は、自宅で看病をしながら仕事を進めることもできます。
 組合には、現在20名程度のSOHOワーカーが登録しており、小さい子どもを持つママや身体が不自由な方など様々な方が得意分野を活かして活躍されています。経営側も全員子育て中なので、家庭のことにも配慮しながら協力し合って働いています。

子どものおかげで、今がある

子どもが小さい頃は毎年家族で旅行に

 子どもが小さい頃は毎年家族で旅行に[/caption] 自宅で仕事をする頻度が多い中、ずっと心がけていたのは、子どもに対して「あとでね。」と言わないこと。子どもから「ママ」と呼ばれたら、仕事は一旦終わり。そう割り切って子どもと向き合ってきました。
 子どもが生まれ、子育てが始まったことがきっかけで今の仕事へとつながっているので、子ども達には「あなた達がいてくれたから。」という感謝の気持ちもあります。子ども達と過ごす時間は、今も一番楽しい時間です。

※SOHO:Small Office Home Officeの略。パソコンなどを使い自
    宅など小規模のオフィスで仕事をする形態。

Work & Home Life in Yamagata
山形での仕事と子育てロールモデル集 2016年 発行
山形県子育て推進部若者支援・男女共同参画課