家族の理解と愛情に支えられ仕事と家庭を両立

プロフィール

伊賀 久美子 さん

株式会社荘内銀行
イオン山形南支店 支店長

昭和47年山形市生まれ。結婚後も働ける企業を志望し、平成7年に荘内銀行へ入行。これまで窓口業務や営業課を担当しながら6店舗に勤務。長男、次男の出産時にはそれぞれ一年間の育児休業を取得。職場復帰後半年ほど課長代理となり管理職に。その後もキャリアを積みながら、平成24年にイオン山形南支店の支店長に昇進。夫、子ども2人(中学生、小学生)、義父母の6人家族。

長く勤められる企業に就職したい

 「卒業後は地元に戻りたい。そして結婚後も辞めることなく勤めたい。」大学生の頃、就職活動時の希望はこの2つでした。当時、金融機関では「結婚したら辞める。」ことが当たり前だった時代。荘内銀行の就職面接で、当時人事部採用担当だった國井頭取から「女性の活躍を期待しています。結婚後も是非、辞めずに勤め続けてください。」と言われたことが入行の決め手となりました。

一年間の育休を経験して

 長男を出産してから1年間、育児休業を取得。産前産後休暇を含めての長期休業に「職場のみんなに迷惑をかけるのではないか…。」という不安がありました。でも、身近な先輩が1年間の育児休業を取られていたので、心強く思い、お休みをいただくことを決めました。
 結婚後は夫との2人暮らしでしたが、長男の出産を機に、今後の生活スタイルを改めて考え直し、夫の両親と同居することになりました。この時、夫や両親と話し合い、家庭内の役割分担をみんなで考えました。また、育休中は子どもとの時間を大切にしながらも、仕事に必要な資格試験の勉強や通信講座を受講したりと自身のスキルアップに努めました。子どもをおんぶしながら図書館で勉強したこともあります。

家族の理解と協力が支えに

 家族の助けがなかったら仕事を続けられなかったと思います。二度目の復帰の時は、育休中に同僚に迷惑をかけ申し訳ないという思いと課長代理という立場もあり、かなりのプレッシャーの中で仕事をしていました。大きなイベントがあり、帰りも遅くなりがちだったことに加え、下の子の授乳と、季節が冬ということで早朝に出勤…ほとんど睡眠を取れないような日が続きました。義母は子どもを病院に連れて行ってくれたり、遅く帰っても夕食を作っていてくれたり、夫も全面的に協力をしてくれました。大変な時期を乗り越えられたのは家族のおかげだと感謝しています。

「お互いさま」と言い合える信頼関係を

子ども達の剣道の付き添いも日課

 支店長を拝命した時は不安だらけで、しばらくの間はがむしゃらに頑張りました。そうしているうちに、スタッフとの信頼関係ができあがっていき、それが自分の自身にもつながっていきました。また、先を行く目標となる先輩がいたことも大きく、その人は「少しでも近付きたい」という思いが常に励みになりました。目指すところは役職ではありませんが、頑張ってきたことを評価してもらえたことにやりがいを感じています。
 仕事と子育てを両立するためには、職場でのコミュニケーションが大切です。突発的な事情で早退や休まなくてはならない時に「お互いさま!」と言い合える信頼関係を作っておくことが重要です。当店のスタッフは女性だけなので、結婚・出産・子育てと仕事との両立について悩んでいたら私自身が経験してきたことを伝え、それが解決の道になればいいなと思います。

Work & Home Life in Yamagata
山形での仕事と子育てロールモデル集 2016年 発行
山形県子育て推進部若者支援・男女共同参画課